大きさの違うグラフィックボードを取り付けてみた。エクストリームグラボ増設日記
グラフィックボードを挿そうにも大きさが違っていて入らない!なんて状況でも頑張れば使うことは可能です。それも格安で。
というわけで、実際に私が取り付けた手順を写真付きで書いていきます。
この記事は
・ケースが小さくてグラフィックボードが入らない!
・入るけど同じPCI-Eのはずなのにスロットの大きさが違う!
といったパターンでお困りの方に向けての対策を「とりあえず動けば良いから格安で!」をコンセプトにざっくり紹介していく方針です。
理由は後述しますが、転送速度が落ちても性能は大して下がりません。
※型番にEXTREMEと入った商品がいくつか出ていたようで、そちらを検索してたどり着いた方は申し訳ありません。エクストリーム○○といった使い方の方です。
- まさかのPCIExpress×1スロット搭載機種でも大丈夫
- ケース内に入らない大きさでも可能な取り付け方法
- 私が出した結論:変換ケーブルを挿して疑似外付けにする
- 変換ケーブルで実際に延長して外付け状態に
- あとはグラフィックボードを普通に取り付けるだけ
- 唯一の問題はグラフィックボードを置く方法
- ×1のスロットに16倍速のグラボを挿しても性能は大して問題なし
- 結果:ラグマスを3垢同時起動しながら他の3Dゲームが出来るくらいになった
まさかのPCIExpress×1スロット搭載機種でも大丈夫
少し前の機種だと大体PCIExpress×16、今だと×4や8がほとんどだと思うんですけがまさかの×1スロットのマザーボードでした。写真はこちら。
このめっちゃ小さいスロットです。これが普段お目にかかることのない等倍のスロット。で、私が付けたいグラフィックボードが必要なスロットは本来このサイズ。
というわけで明らかにスロットの大きさが違っていて挿せません。
余談ですが、逆は可能です。大きいサイズのPCI-Eスロットに小さいものを挿すのは動作するように設計されているのがこの規格。
※ただし相性による不具合はありますし、一部のものは動作保証外
ケース内に入らない大きさでも可能な取り付け方法
これだけ違う状態でさらに
「グラフィックボードが大きすぎてケースに入らない」
という状況でも取付可能なのが今回の方法です。つまり余っているグラフィックボードで大体どうにかできてしまうわけです。
今回実際に使ったのは単にブラケット(ケースの外に出てる端子がついている部分)が大きいだけなので、ロープロファイル用ブラケットに付け替えればグラフィックボードのサイズ問題だけはクリア出来ていたのですが、どうせスロットも違うので今回の方法をとりました。
私が出した結論:変換ケーブルを挿して疑似外付けにする
というわけで今回使用したのがこちら。
めっちゃシンプルです。おかげで安い。私が買った時点で1500円を切っていました。
※スロットはご自分のマザーボードを確認してから合ったものを購入してください。x4~x16のスロットにx1を挿すとある程度性能が落ちますので損します。
Amazonで購入してお急ぎ便を使ったので、夕方に購入して次の日の午後には届きました(一応辺境ですが関東なので)
アニメ見放題のためにPrime会員なのでお急ぎ便の利用料はタダですし。
ちなみにこの商品、本当にシンプルなので説明書がありません。
こんな状態で届きます。袋に入っているだけ。
わーい!ゴミも少なくてとても良心的ですね!!!
変換ケーブルで実際に延長して外付け状態に
ということで実際に延長してみた状態がこちら。なんともダイナミック。
(PCケースの中で納めてしまっても良いのですが、使い勝手を考慮して外に出しました)
単純に先程のPCIE×1スロットに変換ケーブルを差し込み、予め開けておいたバックプレートの穴から外に出しているだけです。
ケースを跨いでいる部分のケーブルを、ケースの縁で傷をつけないことだけ注意。
(※もうちょっとお高いものを使えば中間部分が普通のケーブルになっていて楽です)
細かいことを言うと差し込む側には押さえるための引っ掛かりもなにもありません。
が、グラフィックボードの直挿しと違ってただのケーブルが挿さっているだけなのでそうそう抜けません。本体が付いていれば細かい振動などもありますけどね。
下に写っているのはGT710の箱ですが、今回はテスト用にこのGT710を使います。
知人のPCに取り付ける予定のグラフィックボードをテスト用に使用。私のグラフィックボードはちょっと写真映えしないので。(汚いからとは言えない)
性能的には大したグラフィックボードではありません。廉価版代表みたいなもの。
あとはグラフィックボードを普通に取り付けるだけ
残る作業は外に出ている延長ケーブルの先のスロットにグラフィックボードを取り付けるだけです。
グラフィックボードを挿す側にはちゃんと留め具があります。この白い部分が横にうごくので、スライドさせてロックしましょう。
今回使用したものは先程紹介した「GT710-SL-2GD5-BRK(5000円程度)」だったので補助電源も要らないため、単に挿して終わりです。
補助電源が要るものの場合は、内部から延長ケーブルで持ってくるか外にPC用電源機を置いて直結。
私が調べたときに他の方が動画でやっていたのは電源機直結法でした。電源機をもう一台用意して、コンセント→電源機→グラフィックボードという形で給電ですね。
唯一の問題はグラフィックボードを置く方法
というわけで、ここまでの作業に全く難しい所がありませんでしたし、ここから先もありません。
グラフィックボードを挿したらあとは付属のCDーROMからドライバをインストールするだけなので、普通のグラフィックボード増設と同じ作業です。
なので、唯一悩むのは「ケーブルに繋いだグラボをどうやって置いておくか」くらい。
私はちょうどいい感じの小物ケースが合ったのでPCの隣において載せています。
他に悩むところが全く無いのでここで悩みましょう。達成感を得るために。
熱に弱くないオシャレなインテリアを探して載せるくらいはやっても罰があたらないはずです。
×1のスロットに16倍速のグラボを挿しても性能は大して問題なし
というのもこのスロット、厳密に言わずにざっくり言ってしまえば「レーン数が増えると転送速度が上がる」というだけなんですよね。
1車線道路が16車線になったら渋滞が緩和されたみたいなもの(ざっくりすぎ)
ですがこの転送速度というのが曲者で、実はグラフィックボードってかなりの高性能品でもなければそもそもグラフィックボード側の処理が追いつかずに×16の転送速度を活かしきれていません。一説によると割と高価なグラフィックボードでも×4のスロットで十分だったりとか。
で、今回使うのは余り物です。殆どの場合が型落ち品や中継ぎ用だったミドル~ロースペックのグラフィックボード。当然処理速度はハイエンドに比べて低め。
なので、転送速度が多少落ちた所で大幅な性能低下はないわけですね。グラフィックボード側のメモリ(VRAM)が小さすぎると性能低下しやすくなりますが。
走らせるテスト用ベンチマークアプリや実際の使用例にもよりますが、私の場合では本来出るはずだったスペックの8割以上は確保できました。
ネットで調べた他の方の場合でも7~9割は出せていましたし、お高めのグラフィックボードで試した方も8割近く。
「レーン数を下げるとどれだけ性能が低下するか?」という検証をやるためにあえてハイエンドクラスのめっちゃ凄いグラボでチャレンジした人は6割くらいを叩き出してましたけど、これはあえてやってますからね.......。
20万円クラスのグラフィックボードでこの手順は普通に考えて使いません。
結果:ラグマスを3垢同時起動しながら他の3Dゲームが出来るくらいになった
今回使用したサブPCのスペックですが元々が
- i7 2600K
- メモリ 8GB×2
- グラフィックボードなし(Intel HD Graphics 2000)
だったので、Intel HD Graphics 2000→GT710でnoxの重さも大分改善されました。サブキャラ3垢動かすだけでCPU使用率90%行っていたところが今は70%台。
4キャラ同時にも動かせています。ここより先は計算上CPUとメモリが足りなくなってくる。
noxを1つも起動しない状態でプレイしてても敵が増えるとカクついていたゲームが、noxを1キャラ起動した状態でプレイしても全くカクつかなくなったので大分効果アリ。
とはいっても本来の性能から若干落ちはしますしどれだけ落ちるかは正確には読めないので、やりたいゲームに合わせて必要なスペックのグラボを買い足してまでこの方法でやるのはおすすめしません。
余っているものを使う場合や、元々グラフィックボードがない状態からの改善という点では、たった1500円程度で改善可能なので選択肢の1つとしてアリだと思います。
完全な余談ですが、×1スロットの端をはんだゴテで溶かせば変換ケーブルなしでも×4~×16のグラフィックボードが挿せます。物理的に解決。マザーボード損壊が怖いので私はやりませんが、気合の入った方はチャレンジする手もあります(おすすめはしません)
今回使用したのはこちら。
もうちょっとお高いものを使えば中間部分がUSB並の太さのケーブルになっていたり、長さも配慮してあったりするのでお好みに合わせてどうぞ。
今回のコンセプトは「もっとも安く動かす!」でしたのでこの選択肢です。