スプラトゥーン３では理不尽な不公平マップを無くして欲しい。

スプラトゥーン３の発売決定が告知されて話題ですが、個人的に気になっているのは「不公平なマップを無くしてくれるか」というところ。

壁ジャンプやインク状態からハイジャンプで飛び出す新アクションも気になると言えば気になりますけどやはりマップが一番気になってます。

新アクションについては公式トレイラーで確認できるので貼っておきますね。

つまらないマップや特定のブキにとって戦いにくいマップはいくつかありますが、記憶にある限りだとスプラトゥーン２の通常マップ（イベントマップ以外）で不公平なマップはここだけだったはず。忘れているマップがあったらごめんなさい。

なぜこのムツゴ楼が不公平なのかと言うと「線対称」なんですよね、このマップだけ。

図で示すとこんな感じ。

赤い線を基準に鏡写しのような形です。

対して他のマップはこんな感じ。

中央の点を基準に対称になっています。線をどこに引いても鏡写しのようにはなりません。

「別にマップは同じなんだからいいじゃん！」と思う方も居るでしょうが、実は同じでは有りません。

本気でやってる方には常識だと思いますが、実は撃ち合うゲームってほとんどがキャラの中心ではないところから撃ち出します。

スプラトゥーンの場合は使うブキによって程度が変わりますが基本的に右手側から。

なので、遮蔽物からギリギリ撃てるだけ身体を出して撃ち合おうとしたとき、壁の左側から出ると撃てるようになるまでに身体の大部分を晒すことになります。

その逆で、右側から顔を出せば身体を晒す面積が小さいまま撃てるので戦いやすいはず。（マニューバ系はスライド後に左手から撃つ特殊ケース）

なので、壁のどちら側から顔を出せるかは撃ち合いの強さに関わってくる大事な要素なんですよね、撃ち合うゲームで。

スプラトゥーンではなくゲームのプロがよくやっているFPSというジャンルの用語ですが、壁から身体を出して撃つ時に壁が左側にあれば左壁、右にあれば右壁と呼びます。

通常、左壁の方が「自分がギリギリ撃てるところまで出た時に相手から見える面積が小さい」ので有利になるゲームがほとんどで、スプラトゥーンも基本的に左壁が有利なブキが多くなっています。マニューバ系のスライド後は左から撃てるので右壁が可能。

で、もう一度ムツゴ楼の画像を見てもらいましょう。同じ遮蔽物に隠れて撃ち合う場合。

実際にはこの距離はチャージャーの距離ですが、この遮蔽物に隠れて撃ち合ったとした場合、①と②の位置で壁のある位置が逆になるんですよね。

遠距離の睨み合いだけはなく、右側のチームが左側に攻め込んだ場合、①のところの四角い建物を挟んで近距離の睨み合いになったとき、左壁で回りこむにはマップの内側をまわることになります。

その逆で、左側のチームが攻め込んで②のところの四角い遮蔽を挟んで近距離の睨み合いになった場合は左壁を意識して回り込むと右から行くのでマップの外側。

同じマップのはずなのに撃ち合いで有利な位置を意識すると動き方が変わってしまうんですよね、これ。

実際に図示するまでもないので省きますが、点対称なら先ほどのムツゴ楼のように「どちらのチームになるかで撃ち合いが有利に進めるルートが変わる」ということもなければ「防衛するときの有利ポジションが変わる」なんてこともなく、同じルートで攻めて同じポジションで守れます。

先ほどの点対称マップの図を見ながら実際に指で追って貰えばわかると思いますが、どちらのチームになっても攻め込むときに同じ障害物を同じ方向に迂回しながら進めます。

「ここまで行ったら右に曲がってここで左に曲がる」のような最短ルートが必ず同じ。

対して先ほどの線対称マップではどっちのチームを引いたかによって曲がるべき右と左が全て逆。流石に迷うことはないでしょうが、右壁左壁の有利不利は当然つきまといます。

もちろん線対称マップが常に悪いわけでは有りません。例えば実際に存在する銃でリアルな街並みで撃ち合うゲームなんかでは線対称を採用していたり、そもそも点対称でも線対称でもないマップを作っていたりもしています。

なぜなら、現実世界で完全な対称の街並みなんてありえないから。

ですが、スプラトゥーンはリアルさを売りにしたゲームではなくゲーム性重視の作品です。なのでそこに拘る必要はなく、単純にゲームをプレイする上で平等になれば良いのになぁと思っている次第。

今だとだいぶ古いゲームになってしまいますが、サドンアタックの開発に関わった方が2018年に開発者に向けてマップのデザインについて講演をした際にも「線対称マップ」をダメな例として挙げていましたしね。

というわけで、線対称マップは無くなってくれると嬉しいなぁと個人的に思っている次第です。

点対称・線対称が何かを忘れてしまった方のために参考動画を置いておきます。

実際に点対称・線対称の図を書きながら教えてくれる動画なので、一回流し見して脳内にイメージを作ってからもう一度聴くとわかりやすいはず。